新生児グループ
新生児グループでは、名古屋大学医学部附属病院総合周産期母子医療センターを中心に、診療・研究・教育を行っています。
当院は愛知県の総合周産期母子医療センターとして認可されており、日本周産期・新生児医学会専門医や新生児蘇生法(NCPR)インストラクターが多数在籍しています。また、日本周産期・新生児医学会専門医制度の認定施設(基幹施設)となっており、日本周産期・新生児医学会専門医を取得することができます。
代表者佐藤 義朗
活動内容
大学病院内の各科と連携し、早産・超低出生体重だけでなく、先天性横隔膜ヘルニアをはじめとする外科的疾患や先天異常症候群まで幅広く診療しています。さらに病態に応じて、体外式膜型人工肺(ECMO)や持続血液濾過透析(CHDF)などの高度集中治療を行っています。また、脳機能モニタリングや頭部MRIでの脳機能評価、呼吸機能測定装置や気管支ファイバーによる評価なども精力的に行っています。
同時に、未だ治療が困難な新生児疾患の克服を目指し、幹細胞療法の開発をはじめとする基礎研究、臨床研究に積極的に取り組んでいます。新生児低酸素性虚血性脳症などの周産期脳障害に対しては、基礎実験で様々な幹細胞の効果を明らかにしてきました。そしてMultilineage-differentiating Stress Enduring (Muse)細胞での非臨床試験、それに続く医師主導治験を行うなど、臨床応用を目指し、研究開発に精力的に取り組んでいます。慢性肺疾患に対しては、基礎・臨床双方の面から研究を続けており、日本医療研究開発機構(AMED)の再生医療事業採択に代表されるトランスレーショナル研究を加速させています。また、壊死性腸炎や胎児発育不全に対しては当グループで作製・発展させたモデルラットを用いて、新規治療法の開発に取り組んでいます。