子育てと両立
Yoko Sakaguchi
名古屋大学卒業、2010年入局。2011年結婚、2014年~2020年まで大学院で学ぶ。2015年第1子、2017年第2子出産。2020年から子育て支援制度を利用しつつ、子育てと仕事を両立。日本小児科学会専門医・指導医、日本小児神経学会専門医。
支援制度
時短勤務で育児との両立を実現
後期研修医のときに結婚しました。平日は仕事に集中するため、週末だけ主人と一緒に過ごすという生活を1年半ほど続け、大学院在学中に第1子を出産しました。当時は研究が中心でしたので、上司と相談しながら、育児と研究を両立できるようにサポートしていただきました。
研究はやりがいのある仕事でしたが、やはり直接患者さんに接しながら医療に貢献したいという気持ちが強く、大学院卒業後は市中病院での勤務を希望しました。5歳と3歳の育児をしながらの臨床は楽ではありませんが、時短勤務を応援してくれる「子育て支援制度」のおかげで両立が実現しました。
サポート
皆さんのサポートに感謝
時短勤務だと働く時間が限られます。子どもが熱を出して急に仕事を休んだり、遅出をしなければいけなかったりと、最初の頃はいろいろと思い悩むこともありました。それでも周囲の皆さんが事情を理解して快くサポートしてくださっているので本当に感謝しています。また母になったことで、親の気持ちがより分かるようになり、診療にも役立っているように思います。
今は、子どもの笑顔や成長を励みに、今しかできない子育てを楽しみつつ、専門性を活かしながら可能な限り医療に貢献できるように、と日々頑張っています。
モデル
先輩の女性医師は心強い存在
育児と仕事の両立に不安を抱く女性医師は少なくないと思います。でも当講座には両立している素敵な先輩方もいらっしゃって、アドバイスをいただいたり、子育ての参考にさせていただいたりと、身近にモデルとなる方が存在するのは心強いです。当講座では、いろいろな働き方を応援しているので、自分のワークライフバランスにあった選択肢がきっと見つかると思います。結婚したから、出産したからと仕事をあきらめたりせず、少しでも長く続けてほしいと思います。
充実のレジデント
Taro Fukuta
名古屋大学卒業、2019年入局。トヨタ記念病院で臨床研修・専門研修(小児科)を受けた後、2021年10月からフェローとして名古屋大学病院で研修中。
稀少な疾患が集まってくる環境で勉強になる
子どもの成長を長く見守っていけることに魅力を感じて小児科を選びました。地域の総合病院で臨床研修2年・専門研修2年半を受けた後、2カ月前にフェローとして名古屋大学病院に異動しました。これまで経験したことのない症例を担当する中で、大学病院のレベルの高さを日々感じています。ここには重症度の高い患者さんが集まってくるので「こんな疾患も扱うのか」という場面も多く、経験豊富な先生方の診療に参加させてもらいながら勉強を続ける毎日です。
各分野における第一人者が揃っている
一口に小児科と言っても、血液、新生児、神経、循環器、感染症などいくつもの分野があり、それぞれ専門性を極めたプロフェッショナルな先生が多く揃っているのも魅力です。医師の層の厚さは、市中病院とは大きく異なります。血液・腫瘍を専門とする高橋教授の下には、全国から患者さんが足を運ばれるなど、「この病気なら、○○先生」といった小児科分野の第一人者の先生が何人もいらっしゃるので、学ぶには最高の環境です。
選択肢
たくさんの選択肢から自分にあった道を選びたい
小児科医になって診療をしてきた中で印象に残っているのは、慢性疾患のお子さんたちです。病気だけでなく、日常生活や保育園のこと、ご家族のサポートなど、さまざまなことに関わりながら担当しました。重症の患者さんを次々と診ていく小児医療もやりがいは大きいと思いますが、自分としては、ひとりひとりの患者さんに長く寄り添っていける地域密着の「かかりつけ医」的な立場に惹かれます。その一方で、大学というハイレベルな研究機関で仕事をする先生方とお話をさせていただく中で、臨床だけでなく研究という進路にも興味を持ちました。まだフェローという立場ではありますが、これからも関連施設で多くの経験を積み、幅広い選択肢の中から自分にあった道を選んでいきたいと考えています。
大学院で勉強中
Sakiko Suzuki
高知大学卒業、2011年入局。関連施設で新生児の臨床研修を経て、2019年から名古屋大学大学院で学ぶ。研究テーマは慢性肺疾患。重症の疾患にも対応できる小児科医を目指している。日本小児科学会専門医、日本周産期・新生児医学会専門医。
多施設
医局員や関連施設が多く、多様性にあふれた環境
当講座を入局先に選んだ理由の1つが、医局員の多さでした。マンパワーが大きいほうが、医療も充実するし、働きやすいからです。実際に入局してみると同世代の先生も多く、学ぶ意欲やモチベーションがさらに上がりました。関連施設が豊富なことも魅力です。私はサブスペシャリティとして新生児分野を希望しているので、周産期医療センターに指定されているトヨタ記念病院、NICUのある日本赤十字社愛知医療センター名古屋第一病院など、充実した医療機関で中身の濃い研修を受けることができました。
いろいろな専門分野の先生が揃っている
名古屋大学に限ったことではありませんが、小児科は領域がとても広いです。大人の場合、脳、呼吸器、消化器、泌尿器というように臓器別に診療科目が細かく分かれますが、小児科は基本的に全身を診ます。その分、勉強するべきことも多いですが、だからこそやりがいも大きい。私は全身を診る医療に関わりたかったので、迷わず小児科を選びました。さらに当講座は、さまざまな専門分野の先生が揃っていて、分からないこと、疑問に感じたことをすぐ相談できるのも恵まれた環境だと感じています。
研究
誇りを持って働く小児科医を目指して
入局9年目から、大学院で研究に携わっています。臨床現場で、どうしても救えなかった子どもたちがいて、未来の治療法を開発するプロセスに少しでも関わりたいと考えてのことです。当講座は研究に力を注ぐ風土が根付き、大学院では上の先生が若手を教える流れが自然にできているので、新人も安心して研究に注力できます。
私の研究テーマは慢性肺疾患です。日々の研究を通じ、臨床での知識が深まっている実感があります。将来、研究に進むか、臨床に戻るか、まだ決まってはいませんが、サブスペシャリティを持ち、誇りを持って働く小児科医になりたいです。